夏休みに入り「子どもの自由研究はどうしよう?」「テーマは何にしよう?」と、お子様以上に、自由研究に頭を悩ませている親御さんも少なくはないでしょう。
本来、自由研究は子どもが自分で取り組むべき学びの経験です。
ですが、自由研究は、ドリルや決められた課題の宿題と違って、テーマが自由な分、子ども一人では決めにくく、必要な道具を揃えたりと研究を進めていく中でもそれなりに大人のサポートが必要です。
ですが、夏休み中も仕事に家事にと追われる親御さんにとっては、子どもとじっくり向き合いながらより良いサポートをするのも、なかなか難しいものです。
そこで今回は、最近ネットや書店などでよく見かける、自由研究用のキットをご紹介したいと思います。
最近の自由研究キットは、子どもが興味をもって取り組めそうなテーマと道具が揃っていて、研究の面白さを教えてくれるように工夫されています。中には、選んだテーマに関する詳しいガイドブックやまとめ方の実例レポートなどが付属しているものもあるのでとても参考になります。
ただし、学校によっては自由研究キットの使用を禁止している場合もあります。そのような場合は自由研究としてではなく、様々なものに興味を持つきっかけとして、試しに使ってみる程度にもいいかもしれません。キットを通してお子さんがその分野に興味を持ったり、更に発展的な研究につながるかもしれません。
自由研究のテーマの選び方
テーマはお子さん自身が好きなこと、日頃から気になっていたことなどから選びましょう。お子さんがなかなか思いつかないようでしたら、こちらからお子さんの興味のあることを引き出してあげるような質問をしてあげると良いでしょう。
例)
「最近、不思議だなって思ったことってあった?」
「これって、面白いな~って思ったことって何かあった?」
「そういえば、この前、これどうなっているんだろうって言っていたじゃない?」
このように声をかけることによって、お子さんの興味のあるテーマがなんとなく見えてくるでしょう。
テーマは具体的であるほど研究しやすいので、更に5W1Hで質問すると良いと言われています。「いつ?」「どこで?」「なぜ?」「何を?」「どうする?」など、お子さんの負担にならない程度にさりげなく質問をして、お子さんのテーマをより掘り下げてあげると良いでしょう。
また、準備する道具や所要時間などの見通しを一緒に立ててみましょう。
自由研究のテーマの分野と例
自由研究をテーマ別に分けますと、理科系の実験・観察、社会科系の調査・観察、図画工作などに分けられます。それを更に家の中と外でできる研究に分け、例を添えて一覧にしました。参考にしてみて下さい。
理科系(実験)
家の外で:例)自分で作ったロケットを飛ばしてみる
家の中で:例)氷の実験
理科系(観察)
家の外で:例)星の観察
家の中で:例)収集した貝殻の標本作り
社会科系(調査)
家の外で:例)お仕事・職業研究
家の中で:例)郷土料理をつくろう
社会科系(観察)
家の外で:例)通学路調べ
家の中で:例)飼っているペットの行動の観察
図画工作
例)万華鏡を作る
例)卵の殻でモザイク画
負担無く取り組めそうな学年別テーマ
1年生:1年生は初めての自由研究になります。「自由研究」という言葉自体が初めてで何のことなのか説明してあげなくてはなりません。これから毎年取り組むことになる自由研究を好きになってもらうためにも、無理の無い簡単なテーマにしてあげると良いでしょう。
2年生:去年取り組んだテーマを思い出し、他にどんなテーマがあるか、今の自分だったら何ができるか探してみましょう。お子さんが好きで楽しむことができるテーマに取り組んでみましょう。1~2時間くらいでできるようなものだと負担なく取り組めるでしょう。
中学年:これまで低学年で自分がやってきた自由研究を振り返り、お友達はどんな自由研究だったかなども思い出してみましょう。様々なテーマの中から今の自分なら何ができるか、何が楽しめるかを、親御さんが話しを聞いてあげながらテーマを選ぶと良いでしょう。所要時間や方法も一緒に考えてあげましょう。
高学年:高学年になると、もう自分からどんなことに取り組んだらいいか、どうすればいいか分かってきているようです。親御さんは口出しをせずにいざと言うときのサポート役ぐらいで良いかもしれません。数日~数週間かかるものでも興味があることなら取り組めるでしょう。
自由研究の進め方
自由研究の流れは、分野別にまとめますと、おおむね以下のようになります。
・実験系…テーマを決める→必要な道具を準備する→結果を予想する→実験する→結果分かったことを記す→人に伝える・発表する
・観察系…テーマを決める→必要な道具を準備する→観察する・調べる→観察したことで発見したこと・分かったことを記す→人に伝える・発表する
・工作系…テーマを決める→必要な道具を準備する→作品を作る→作るにあったって苦労したところ・頑張ったところを記す→人に見てもらう・発表する
自由研究のまとめ方
自由研究のまとめ方の一例を以下にあげてみました。
実験系・調査系…ノートや模造紙にまとめる
観察系…スケッチブックや、アルバムにまとめる
工作系…作品を仕上げ、タイトルと、感想を記したものを添える
もちろん、これ以外にも様々なまとめ方があります。
お子さんの自由な発想でまとめてみましょう!
自由研究キットのおすすめは?
それでは、人気があって面白そうな自由研究キットをご紹介します。
今回紹介するものは主に理科系、工作系のキットになります。
科学工作 力学 超飛距離ペットボトルロケットキット(アーテック)
最大飛距離60m以上のペットボトルロケットを作れるキットです。
ペットボトルのような普段使っている身の回りのものも研究材料になるということを体験できます。
ペットボトルで作ったロケットが思った以上によく飛んで、子どもが大喜びというコメント多数!大人も一緒に楽しめます。
対象年齢:8歳以上
手芸キット ペットボトルで作る エコ万華鏡(パイオニア)
こちらはペットボトルで万華鏡をつくるキットです。
ペットボトルと色紙で万華鏡を作ってみたら、どんな世界が覗けるのでしょうか?
子どもの作った世界を大人も覗かせてもらいたいです!
難易度:初級者向け
所要時間:約70分
エレキット うそ発見器(EK Japan)
どうしたら機械が人の嘘を分かるのでしょうか?
嘘をついたら人は手に汗をかくということを利用して、このときにでるわずかな電気抵抗の変化を検出するキットです。
できあがったうそ発見器を誰かにやってみても面白そうですね。
対象年齢:10歳以上
3D写真を作ろう 自由研究おたすけキット(学研プラス)
平面画像が立体的に見える3Dメガネを作るキットです。3Dメガネを通して見ると、どうして立体に見えるのかについてのガイドブックも付属されています。
また、実験は約1日で完了し、自由研究としてのまとめ方の実例もついているので、夏休み終了間際の時間がないときにもおすすめです。
対象年齢:小学3~6年生,中学生
所要時間:1日じっくり
雪と氷の科学 (新日本通商)
雪や氷に関する7種類の実験ができるキットです。
ふわふわな雪のような結晶や粉雪のようにみえるものを、化学物質でビーカーやスポイトなどを使ってつくるので、理科の実験が大好きになりそうです。
暑い夏に涼しげな雰囲気の実験もいいですね。
対象年齢:10歳以上
科学と学習PRESENTS アリのす観察キット(学研・科学編集室)
透明な飼育ケースに2色の砂とアリを入れると、アリの生態がわかるキットです。
普段なかなか見ることのできない地面の下ではどんな世界が繰り広げられているのでしょうか。大人も気になりますね。
レビューには、女王アリがコロニーを作るところまで観察できたという声もありました。
対象年齢: 小学1~4年生
所要時間:1週間
自由研究おたすけキットDNAを調べよう(学研プラス)
身近な食品や口腔細胞からDNAをとりだして、観察することができるキットです。
DNAと遺伝子の違いなどについても、ガイドブックつきで学ぶことができます。
対象年齢:小学3年生以上
所要時間:1日
色の科学じっけんセット(新日本通商)
Amazonでレビューアーの評価が高かったのが、こちらの色の不思議を体験できるキットです。
色に関する6種類の実験ができ、10000色の色作りが体験できます。
子どもが試験管での色作り遊びにはまったとか、絵を描く宿題に役立ったといったコメントもありました。
対象年齢:10歳以上
自由研究おたすけキット 指紋を調べよう(学研プラス)
アニメやドラマで見たように、一度は自分で指紋をとってみたいと思っているお子さんはいませんか?
このキットは、細かいアルミの粉を使って、コップなどについた指紋を検出することができます。
指紋に関する詳しいガイドブックとまとめ方実例レポートもついているので、自由研究の仕上げにも心配ありません。
対象年齢:小学3年生以上
所要時間:1日
自由研究おたすけキット 紫外線を調べよう(学研プラス)
紫外線チェッカーや紫外線発光ダイオードで、紫外線の研究ができるキットです。
時間帯や天気によって、紫外線の強さがどう変わるのか、身近なもので何が紫外線に反応するかなどを学ぶことができます。
1日〜3日で実験できるものが多いので、時間のないときの自由研究にもおすすめです。
対象年齢:小学3年生以上
所要時間:1日
手作り石鹸キット クリアソープ 工作キット
工作がすきなお子さんには、石けん作りもおすすめです。
このキットでは、キラキラ透明な石鹸を電子レンジでつくることができます。
貝殻の形など、夏っぽくていいですね。
誰かにプレゼントしても喜ばれそう♪
北海道の天然木を使って作るゲーム
北海道の天然木を使ってゲームや貯金箱を手作りするのも、一夏の良い思い出になるのではないでしょうか?
まとめ
いかがでしたか?
こうやって探してみますと、自由研究キットは、大人もやってみたくなるほど面白そうなものばかりですね。でも、大人は手を出したくなるのをグッとこらえて、お子様に自由にやらせてみてあげて下さい。自由研究キットを通して、子ども目線のいろいろな気づきやアイデア、学びがあることでしょう。素敵な夏休みをお過ごし下さい♪